ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論 (文春文庫)
- 作者: 立花隆
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/03/10
- メディア: 文庫
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読書論というタイトルがついていますが、前半は著者である立花氏の仕事に取り組む姿勢が垣間見れます。真似はできませんが、こういう風に仕事をしている人がいると知ると身が引き締まります。
・なるほどと思ったこと
- 『人間がこれまでに生み出してきたすべての文明というのは、一見実用的な知的欲求、つまり経済的な合理性を持つ知的欲求の所産のように見えるけれども、実はそれは表面的なものでわれわれ人類を突き動かしてきたのは、より原初的な純粋知的欲求、もっともっと知りたい、という根源的な欲求だったんだろうと思います。いつでも専攻するのは実用そっちのけの純粋知的欲求のわけです。』
- 『オートマン的*1な自分というものに満足している人の記憶とか意識の内面というのは、空洞化した中を日々の行為がただ流れているだけで、それの人の本質と残っていくものは、よくよく思い起こすと何もないという人間になってしまう。そういう意味で、人間の知的欲求というのは、その人間の本質をつくっていく、もっとも根源的なドライブ要因であるといえる。』
- まず消費者にならないと、ちゃんとした消費者になれない。』
- (取材において)相手が何をまだ喋っていないかに気がつく能力、それがイマジネーションなんですね。』
*1:ある入力があった時に特定の出力を自動的に行う構造