患者公園置き去りに見る医療政策の貧困

タイトルだけ見たら、とてもひどい話です。
ただ、ニュースをよく見ると、患者も退院可能なのに動こうとせず、看護師や他の患者に迷惑をかけたり備品を壊したりした患者側にも非はあると思います。
ここまで極端ではないにしても病状は安定しているのに引き取り手がない「社会的入院」は昔からあり、医療費を圧迫する要因でもあるので、厚生省としても病床数の大規模削減に考えているそうです。


私も元気な老人ではなく、急病の人のために十分な病床を確保すべきだと昔から思っていたので、厚生省の考えに賛成でした。
ただ、それは元気な老人が一人でなく、家族なり誰かと一緒に暮らすのが前提です(一人だといつ何時何が起こるかわからないし…)。
今後は高齢化で老人が増えるのだから、療養病床以外に家族のない老人を受け入れる仕組みを準備するのは大事です。格差も広がっているのだから、収入が少ない人のためのセーフティネットとしても、参照記事の中に書いてあるナーシングホーム(NH*1)のような仕組みが必要ではないかと提言に同意します。
私立の老人ホームはあることはありますが、お金は半端なくかかるので普通の人には入るのが大変です。公共の施設をそれなりに準備する必要があるのではないか、と思います。

*1:医療と福祉が一体となった施設。老人ホームに近いイメージだが、人工呼吸器をつけた患者も収容し、終末期も担当している。