- 作者:ダン・ブラウン
- 発売日: 2006/03/10
- メディア: 文庫
- 作者:ダン・ブラウン
- 発売日: 2006/03/10
- メディア: 文庫
- 作者:ダン・ブラウン
- 発売日: 2006/03/10
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余談ですが、大学の時の研究室の先生がなけなしのおこずかいをはたいてまで買って読んだようです。
読んだ感想はおもしろかったです。なけなしのおこずかいをはたいて買った先生の気持ちも理解できます(笑)。
普通にロバート・ラングドンとソフィー・ヌヴーが警察の捜査を掻い潜り、ソニエールの残したメッセージを手がかりに真実に迫るのでも十分おもしろいです。実写化の素材としても面白いと思いました(映画は未見)。
ストーリとしては、黒幕が意外な人物でびっくりしました。オプス・デイの人は最初好きではなかったですが、いいように利用されてかわいそうでした。アリンガローサがシラスを以下のように諭すところはよかったです。
赦しの心は、神がお恵みくださった最高のものだ。
意外にかっこよかったのはコレ警部補です。ファーシュを弁護するところが特に。
しかし何といってもティービングと出会って、聖杯伝説の真実に迫るくだりが非常に面白かったです。いろんな薀蓄がでてきます。以下、特に面白かったネタです。
一番びっくりしたのは、メロヴィング王家はグラダラのマリアとイエス・キリストの直系の子孫であることはびっくりです。中世の世界史は退屈でしたが、こういうことで役立って勉強してよかったと思いました。
以下は、本筋とは直接関係ないですが、気にいったフレーズです。
歴史書について
歴史はつねに勝者によって記されるということだ。ふたつの文化が衝突して、一方が敗れ去ると、勝った側は歴史書を書き残す。みずからの大義を強調し、征服した相手を貶める内容のものを。ナポレオンはこういっている。"歴史とは、合意の上に成り立つ作り話にほかならない"と。
人間のふるまいについて
人が無謀なふるまいに及ぶのは、欲するものを得ようとする場合よりも、恐れるものを取り除こうとする場合のほうがはるかに多い。
信仰に対する態度
世界中のすべての信仰は虚構に基づいてるんだよ。信仰ということばの定義は、真実だと想像しつつも立証できない物事を受け入れることだ。古代エジプトから現代の日曜学校に至るどんな宗教も、象徴や誇張によって神を描いている。象徴は、表に表しにくい概念を表現するひとつの方法だ。それを丸呑みにしないかぎり、さほど問題は生じない。