四日間の奇蹟

四日間の奇蹟 [DVD]

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お涙頂戴の展開が少し鼻についたり、途中不思議なアクシデントがあったりしました(そこらへんはノンフィクションなんだからファンタジだと理解しました)が、死を目前にしたヒロインが生きてきた過程を振り返る話のくだりはよかったです。
それでも危篤状態に陥ったとき(もしくは葬式)にどれくらいの人が心配してくれたかというのは「生きてきた価値」を確認するための一つのバロメータだと思っています。一般的な幸福な家庭が築くことができないと生きていく価値を見失ってしまうこともあるかもしれないのですが、それでもその人の出来る範囲で一生懸命に生きていれば、その苦労を見守っている人がいて、見捨てられることはない、というメッセージを感じました。実際に自分が危篤状態になったら、どれほどの人が見守ってくれるのか感じることができないと思いますが、それをあるトリックでヒロインに気づかせたのはお話として巧いなと思いました。

そしてヒロインが最後に周囲に支えられていたことに気づき、両親に「産んでくれてありがとう」という気持ちを至ったときは感動してしまいました。これから人生にいいことに巡り会わなかったとしても困難に負けずにがんばって生をまっとうしたいなと思わせてくれる映画でした。