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1人あたりのGDPの「失われた10年」

各国の1人当たりGDPに着目して日本経済について分析したレポートです。このレポートでは1人あたりのGDPは人口減少社会では1人当たりの成果として、豊かさの指標になりうるとして着目しています。
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/kuma/pdf/k_0901f.pdf

日本では2001年以降、輸出の追い風を内需拡大につなげられなかったことが、名目GDPの伸びを低く抑え、日本人が豊かさを享受できない結果を引き起こしたと考えられる。なぜ、輸出の恩恵が内需拡大に回らなかったのかと言えば、輸出で稼いだ企業の付加価値が、十分に雇用者への賃金還元に回らなかったことが大きな要因である。ここには、賃上げが乏しいということだけではなく、労働力の非正規化も加わっている。(略)企業の生み出した付加価値が家計部門に流れていくようなメカニズムを描けなかったことが1人当たりのGDP、つまり豊かさにおける「失われた10年」の背景であると考えられる。

識者は、日本における製造業のコストだけを論じるのではなく、内需振興を通じた国内成長の復活を熟考することも視野に入れて発言すべきだ。

ここ5年ほど景気は回復してきましたが、労働者から景気回復の実感が伴わないというニュースをよく聞きましたが、データを見ると納得します。この景気回復が主に外需に支えられたもので、同時に雇用者へ賃金が十分に還元されなかったため、内需が鈍化して、金融危機の影響をもろ受けてしまったのかなと改めて思います。今は日本、欧米だけでなく中国や韓国、ロシアなども大変みたいですが(毎日のように数百〜数万単位の人員削減のニュースを見ると感覚が麻痺しそうで怖いですが)、どの国にもいえるのはこれまでの経済成長はアメリカの消費(外需)に支えられたものだったということだと思います。しかし、かといってアメリカは当面立ち直りそうもありませんから、各国、もしくは地域レベルで内需を換気されなければ、景気を回復するのは困難だと思います。