日本民謡大観

戦前〜戦後にかけて録音された各地の民謡が収録されたものです。三味線の先生が東北篇をもっておられたので、その中から比較的演奏する機会が多いであろう青森県篇、岩手県篇を借りて聞きました。
当時は民謡というものは珍しいものではなく、生活の場で普通に唄われていたものと思いますが、それにも関わらず収集したのは先見の明があったといいますか、偉大なことだと思います。戦後民謡が唄われなくなった(さらに言うなら消えてしまった唄もあるぐらい)状況を考えると、戦前に収集しようとしたのがギリギリのタイミングだったかもしれません。青森県篇ですと、あの成田雲竹さんの歌声も収録されていて何気に凄いです。

さて音源の感想ですが『ホーハイ節』や『おぼこ祝唄』あたりは唄声がいいなあと思いました。『アイヤ節』や『南部ニカタ節』には三味線の伴奏がついていてベースとなる伴奏も昔から継承されているんだなと再認識しました。『よされ節』の三味線は抜群に上手かったです。