香港一人旅 三日目

昨晩から胃が痛かったのですが、ホテルに戻ってから事態が悪化しました。胃が破裂しそうなぐらいムカムカして、吐きたくたくても吐けないという状況に陥り、伝家の宝刀正露丸を投与したのですが、全く効き目なく、むしろ正露丸を吐きたいぐらいにまで追い込まれてしまい、3時間ほど悪戦苦闘したのですが、最終的には観念して深夜に病院に行くことにしました。
しかもよりにもよって海外旅行保険に加入していませんでしたが、クレジットカードの海外旅行保険事故センタに問い合わせ、設備の整った病院(香港Adventist Hospital)を斡旋してもらいました。既に深夜で歩くこともままなりませんでしたので、タクシーで病院まで向かいました。


辞書すら携帯していない状態でとりあえず”stomach is pain(胃が痛い)”であることをアピールして診察してもらいました。深夜にも関わらずお医者さんがすぐに対応してくれたので本当に助かりました。基本的に英語オンリーの診察でしたので、内容は全て理解できませんでした(医療の専門用語はちんぷんかんぷんです)。看護婦さんが少しだけ日本語で説明してくれたおかげで”胃炎”だということがわかりました。注射をしてくれましたが、病状がすぐに改善しないこと、しばらく療養すべきとの判断から、なんと入院することになってしまいました!
保険の勧誘によると、入院すると100万かかる、などといった話を聞いていましたので、金銭的に大いに心配になりましたので内心ヒヤヒヤでした。ただ正直まだまだ苦しくてタクシーでホテルに戻りたくなかったので、入院費が心配だといえ、せっかくの機会だし入院することを受け入れました。
もともとお腹は弱いほうでしたが、まさかここまで弱いとは思いませんでした。最近仕事上のプレッシャーもそれほどでもありませんからストレス性ではないと思ってます。すこし最近流行した新型インフルエンザ起因のウイルス性の可能性も疑いましたが、病院側からそれについては何も触れられませんでした。多分食べ過ぎか、食あたりかだと思います。流石に英語がまったくわかりませんでしたので問いつめることはできませんでした。


幸いベッドに余裕がありましたので入院できました。日本では入院患者のベッドがないから受け入れられないような話を小耳に挟んでいましたので、言葉がまともに通じない、かつ保険に入っていないような外国人の入院を受けて入れてくれるなんてありがたい話に思えたのでした。基本的に横になって点滴を打つだけなのですが、どうも私の血管が細いのか血圧が弱いのかわかりませんが、なかなか点滴を打つことができず、5回も注射を打たれてしまったのは辛かったです。
おなかの調子が悪くなってからは何もまともに飲食できませんでしたから、点滴は助かりました。


結果的にはこの日のお昼までにはだいぶ回復しましたので無事に退院できました。本当によかったです。退院直前に食べた病院食のお粥が生涯初の中華粥だったのはなんとも言えない経験でした。それから日本語が通じない環境で入院するというハードな体験ができたのもよかったと思いたいです。
問題の入院費も休日深夜の診察などイレギュラーな要素がたくさんありましたが、6万円程度で済みました。帰国してから保険金の申請をしたいと思います。
退院後はゆっくりホテルで療養しました。本当は観光したかったですが、仕方ありません。
しかし一番辛いのは食事制限でした。お腹が不安ですので、そんなに食べたくありませんでしたが、「油がこってりしているもの」、「生もの」、「スパイシなーもの」、「シーフード」が禁止され多くの中華料理が禁止になったのは残念でした。退院後はとにかく中華粥ばかり食べていました。あっさりした料理といって中華粥ぐらいしか思いつきませんでした。