鼓童ワン・アース・ツアー2012

鼓童のコンサートには以前から興味があったのですが、今日始めて行きました。最近は坂東玉三郎さんが演出されることが多いですが、今シーズンは坂東玉三郎さんが始めて芸術監督を務めたようです。

構成としては前半1時間がオリジナル曲で、後半1時間が民謡ベースの曲でした。
余計な解説や、過剰な演出を排除して、素直に太鼓や篠笛等の音だけで表現しようとするストイックな姿勢は個人的にとても好感を持ちました。曲間の繋ぎも自然でした(何度もコンサートをこなしているのですから、当然といえば当然ですが)。


前半の曲目で1番印象に残ったのは、締太鼓だけで演奏された『モノクローム』です。7人の奏者が揃ってリズムを刻む様は緊張感があってよかったです。特にピアニッシモはしびれました。
演奏者は曲目の間は交代なしで、15〜20分くらい叩き続けていましたが、本当に体力がある(普段から相当鍛えている)なと感心しました。
技術は言うまでもなく高いですが、前半は太鼓の音色だけで魅せる楽曲が多かったので、後半よりも若干長く感じました。


後半は太鼓をかじったことがある人にとってはお馴染みのナンバーが多かったので、あまり難しいことを考えずに素直に楽しめました。
八丈太鼓がモチーフとなっている『月待ち』は今日の曲目の中では1番華やかで、奏者によって味が違っていて良かったです。 

『大太鼓』は技術云々よりも、とにかく迫力が強かったです。
チケットを購入したのが終盤だったため、最上階で鑑賞しました(仕方がありません)が、それでも大太鼓の迫力は凄かったです。こればかりは生で見たほうがよいです。観客のノリもよかったです。

最後は『屋台囃子』。文句無しに素晴らしかったです。構成に無駄がなく、シンプルにまとめられていました。


客層としては、40〜50代のおじさま方や団塊の世代の方々ばかりだと想像していましたが、予想外に若い女性のグループが多くて、意外でした。どのようにして興味を持ったのか不明ですが、海外旅行とかにしてもそうですが、多額の出費を伴うレジャーに対して、若い女性や団塊の世代の方々は積極的だな〜と感心します。

常連さんと思われるおばさまがお隣さんでしたが、最初は最上階でグチグチ文句を言っていましたが、大太鼓の演奏では拍手の先頭を切ったり、屋台囃子の後には感動したと言ったり、ツンデレな様子がとても微笑ましく感じました。