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人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか

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人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか (新潮新書)

人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか (新潮新書)

作家の森博嗣さんが抽象的な考え方について説いた本です。中身をよく見ずに、題名と著者だけで買ってしまいました。
普段具体的に物事を見ることが多いですので、抽象的な視点、というのは目から鱗でした。
 
いくつか気に入った箇所を引用します。
 
・筆者が理想とするところ
できるだけ理想を目指す、ということが客観的で抽象的な思考の目的であるし、僕の理想でもある。
できるだけ多くの人が、もう少し本当の意味で考えて、自分の見方を持ち、それぞれが違った意見を述べ合うこと、そしてその中和をはかるために話し合うことが、今最も大事だと思うし、誤った方向へ社会が地滑りしないよう、つまり結果的に豊かで平和な社会へ導く唯一の道ではないか、と僕は考えている。
 
・現実に見えている情報について
現実に見えるものの多くは、誰かによって見せられているものであって、その人にとって都合の良いように加工されているため、そのまま受けとってしまうと、結果として自分の考えに合わない方へ流され、渦の中へ吸い込まれていくことになる。別の言葉でいえば、知らず知らず、他者に「支配」されてしまうのである。
 
・発想の源泉を育てる
学び方、考え方といった具体的な手法を数々取り入れたところで、それはその場限りの、つまりお金を払って庭師さんに作ってもらった庭園であって、自分が作り上げたものではないため、やはり次第にアイデアは枯れ、土地は痩せてくる。毎日こつこつと雑草を取っている(抽象的な思考を続ける)人の庭には、どう頑張ってもかなわない。
結局は、自力で頭脳の世話をしなければ、新しい発想、優れたアイデアが生まれる土壌は育たないし、また維持もできない。