大いなる沈黙へ

フランス、アルプス山中にある伝統的なグランド・シャルトルーズ修道院で生活する修道士たちの生活に迫ったドキュメンタリー映画を見てきました。
岩波ホールで上映されていましたが、岩波ホールに行くのはすごく久しぶりでした。午後3時頃の上映会でしたが、約3時間近くのドキュメンタリー映画にも関わらず、8割くらい観客が入っていて、予想以上の盛況ぶりに驚きました。
撮影が許可されるまで16年も要し、構想から上映まで21年されたという点に興味が惹かれました。
 
作品自体は、音楽もナレーションも証明もなく(修道院側から課せられた撮影上の制約です)、修道士たちの生活を追体験しているような感じでした。内容も大きな起伏もなく、説明も少ないので、率直に言って、退屈に感じる人はいると思います。修道院について、何かしら興味がないと辛いと感じました。
この修道院では、外部との接触が基本的に断絶されています(自給自足の生活をしているのですが)がそれ以上に、修道士たち同士の会話が週1回しか許されていないことには驚きました。それだけ教会の教えに向き合っているのだなと感じました。
ストーリー上では途中から黒人の人が入門するのですが、彼の生活を追うところは興味深かったです。それから教会の賛美歌のメロディ、リズムは独特で引き込まれました。