- 作者: 三島由紀夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1998/02
- メディア: 文庫
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三島由紀夫の小説を始めて読みました。この本の存在は知らなかったのですが、帯の「隠れた怪作小説」というコメントがあったのと、タイトルが引っかかったので購入したのですが、当たり作品でした。
「金閣寺」などの純文学作品とは違って、「プレイボーイ」に連載されていたこともあり、読みやすかったです。
展開は、自殺に失敗した青年が自分の命を買ってくれる危険な依頼主たちの依頼に応え、自分の意思と反して生き残って行くが、、というもの。
三島さん特有のエロティシズムな表現はこういうことなんだと感じたりはしました。連作小説のお決まりは守っており、エンターテイメントとして突出しているわけではありません。ただし、コミカルな展開の中でも主人公の死生観(ひいては筆者の死生観)が描かれていており、そこが他の作品とは違った面白いところだと感じました。