香港国際競争(2016年)

この日の香港競馬は国際G1が4レース組まれた国際競走デーで日本馬も多数参戦しました。特にメインレースの香港カップに注目していました。
海外G1勝ちのあるモーリスとエイシンヒカリの引退レースとなりましたが、モーリスの強さだけが際立つレースになりました。
モーリスはスタートは良くなく、直線入り口でも後方2番手でしたが、直線の伸びはものすごかったです。2000mのレースは3戦目でしたが、内容が徐々に良くなって、完全に2000mに適応した感じです(最初の札幌記念は負けたとはいえ、不良馬場でしたから個人的にはノーカウントな感じですが)。
ムーア騎手の内に徹した騎乗は流石でしたが、それにパーフェクトに応えて圧勝したモーリスも偉いです。

エイシンヒカリは逃げました。今回は溜め逃げせずに、後続を離して逃げていました(直線入り口では5馬身差あったと思います)が、残り200mほどで力つきました。イスパーン賞の強さを見ると、やはり2000mは長くて、1800mベストなんだなと感じました。ただ下手に溜め逃げせずに自分の形を出し切ってくれたので、個人的にもやもやした思いをせずに済みました。


香港ヴァーズでは、1番人気のハイランドリールが逃げで完勝するところを、サトノクラウンが差し切りました。
残り200m時点ではハイランドリールが後続を突き放して、セーフティリードかなと思いました(実際、2着と3着の差が7馬身以上ありましたから)。しかしながら、残り100mの時点でも2馬身くらいの差がありましたが、サトノクラウンの脚色がよかったので、もしかしたらと思いましたが、まさかハイランドリール&ムーアコンビに勝つとは思いませんでした。
鞍上のムーア騎手とモレイラ騎手の叩き合いがすさまじかったです。またモレイラ騎手の位置どりも素晴らしかったと思います。直線入口では後方4番手でしたが、コースロスがないようにインコースを進出しましたが、それがなければ差しきれなかったと思います。
サトノクラウンは血統的に日本の高速馬場は合わないと思っていますので、海外のほうが走る気とは思っていました。ただ前々走のクイーンエリザベス2世Cで惨敗してますから、シャティンの馬場が合うか疑問だったのですが、今日は本当に強かったです。この馬は大ポカがあるので、予想するのは難しいです。


香港スプリントは香港勢の層の厚さを見せつけられました。特に勝ち馬のエアロヴェロシティは本当に強いと思いました。8歳馬にも関わらず、逃げ粘るペニアフォビアを捕まえて、後方からさしてきたラッキーバブルズを抑え切りましたから。
それに対して日本勢(ビッグアーサーレッドファルクス)は全く歯が立ちませんでしたが、最近のスプリント界の低調振りがそのまま反映されただけのような。


香港マイルも香港勢が上位を占めましたが、最後の直線の攻防が激しく、エキサイティングなレースでした。その中で5着に踏ん張ったロゴタイプは地力は高いなと思いました。安田記念はフロック視されがちですが、日本馬で唯一エイブルフレンドに先着しましたし。とはいえ勝ちきるためには展開などの助けが必要なタイプなんだと思います。それでも2歳時から息の長い活躍で偉いと思います。

(updated on 19/Mar/2017)