第62回 有馬記念

  • 中山11R 芝2500m G1

 

このレースで引退するキタサンブラックが勝ち、有終の美を収める形となりました。

 

レースとしては前半1000m時点で61.8でスムーズに逃げた時点でキタサンブラックの掲示板は固いなという印象でした。結果的に好スタートから先手を主張できたのが一番のポイントだったと思います。道中はペースを緩め、みんなが進出する3コーナー手前から加速して押し切るという勝ちパターンの展開に持ち込みました。今回は本調子に見えませんでしたが、それでも勝ち切れたのは自分の型をもっていることが大きいと思います。天皇賞・秋のようなまくりもできますが、先行できることで消耗が少なく済むんだなと感じました。
これで引退ですが、この3年間は王道路線で盛り上げてくれたと思います。今年に関しては、古馬中長距離G1を6戦して、4勝ですから、本当に立派だと思います。しかも5歳時にG1を4勝する馬はあまり記憶にありません。また競馬に興味がなさそうな人でも名前を知られていたので、すごいなと思います。

オーナーの北島さんも長い間馬主をされていましたが、クラシックはおろかG1勝ちに恵まれず、赤字だったと思います。本馬で初G1を取り、歴史に残る活躍を残し、報われた感じがしました。

 

他の有力馬も秋のG1戦線で消耗してきていたので、積極的にキタサンブラックを倒そうという陣営もなく、その点は物足りなかったです。一番フレッシュだったスワーヴリチャードは、直線で進路妨害してしまい、非常に残念でした。4着でしたが、斤量差と秋2戦目を考慮すると、物足りない結果です。
2着のクイーンズリングは近走の結果からは買えませんが、ルメール騎手が展開を読んでうまく立ち回ったこと、秋2戦の消耗の少なさが大きかったように思えます。

3着のシュヴァルグランは不利があったとはいえ、3着に入選しました。前走のジャパンカップがピークでおつりがどれほど残っているか心配でした。道中は前走とは違い消極的なレース運びでしたので、疲れがあるのかなと感じましたが、それでも3着まで追い上げていたことから、地力をつけているように見えました。来年以降はいつまでピーク能力が持続するかが問題な気がします。

 

 (updated on 26/Dec/2017)