第85回 日本ダービー

  • 東京10R 芝2400m G1

スローペースで逃げ粘る皐月賞馬エポガドーロを、先行したワグネリアンが差し切りました。

 

レースが始まるまでは、鞍上の福永騎手がこんな思いきった騎乗をするとは思っていませんでした。G1では煮え切らない騎乗が多かったですが、今回は別人のようで、完璧な手綱さばきでした。直線の追い出しもエポガドーロを待ってから仕掛けているように見えました。結果的にゴール時に半馬身差をつけることができました。

今回不利とされる外枠だったが故に福永騎手も思い切った騎乗ができたと言っていました。もともと高い素質を持っている方だと思いますので、今後このような思い切った騎乗を増やしてほしいと思います。

そんなに思い入れのある騎手ではありませんが、ダービー初出走時のキングヘイローや父親の洋一騎手のことを考えたら、今回は福永騎手でよかったのかなと思います。またエピファネイアリアルスティールなどで惜敗した過去のことが糧になっているように感じました。今回の騎乗ぶりも含めて、素直に祝福したいと思います。

 

皐月賞馬のエポガドーロも力のあるところを見せました。前走がピークという噂もありましたが、最後までよく粘っていたと思います。逃げの形になりましたが、これより遅いペースで番手に控えるずに良かったと思います。鞍上の戸崎騎手は逃げるときスローが多いですが、この馬に関してはスローの直線勝負よりも平均ペースで逃げのほうがハマる気がしています。いずれにしても秋以降も楽しみです。

3着には人気薄が入り込むことが多いですが、今回は16番人気のコズミックフォースが入り、驚きました。そもそもプリンシパルSの勝ち馬が通用しないと思っていましたから。ダービー激走馬に関しては次走が試金石になるかなと思っています。

 

1番人気のダノンプレミアムと5着のブラストワンピースも先行したのですが、それぞれ6着、5着に敗れました。

両馬とも、そもそもレース間隔が空きすぎた点が、気になりましたが、この時期にレースを使えないのはどんなに能力が高い馬でもマイナスになるなと思いました。フサイチコンコルドのように3戦目でダービーを勝つのは、非常に特殊な例だと感じました。

またダノンプレミアムに関しては内を閉じ込められ、苦しい展開となりましたが、1番人気の内枠だと考えれば、想定されたリスクでした。そのような事態を打開できなければ、G1を1つ勝てたとしても、それ以上の戦績を収めるのが難しそうに思われます。

 

後方待機組(キタノコマンドール、ステルヴィオ)は勝ち負けになりませんでした。

改装後のダービーは内枠でロスなく進めるか、3コーナーで先団にいないと勝ち負けにならないレースになっているように思います。

 

(updated on 28/May/2018)