第64回 有馬記念

  • 中山11R 芝2500m G1

戦前はアーモンドアイの勝ちっぷりに注目が集まっていましたが、今年G1を2勝していたリスグラシューが圧勝しました。
個人的にはリスグラシューが善戦するとは思っていましたが、想像以上の勝ちっぷりでした。

レースはアエロリットが引っ張り、最初の1000mを58.5で逃げたことでタフな展開になりました。

アーモンドアイは中段前目に位置していましたが、若干外外を回る感じでした。直線入り口で先頭に並ぼうとしたもののフィエールマンをはじめ、後方に位置してグループに追い抜かれ、残り150m時点では完全に力尽きた感じで、9着に沈みました。
前走の天皇賞・秋は他馬を突き放したといえ、府中必殺のインつきがどハマりした印象が強く、着差以上の実力差はないとは思っていました。とはいえこんなに負けるとは思いませんでした。改装後の府中のミドルディスタンスは底力が要求されなくなったので、そこ以外の好走例がないと疑うべきですね。。

後方にいた3歳馬(サートゥルナーリア、ワールドプレミア)は2,3着と頑張ったと思います。前者は左回りがからっきし苦手なのかと思います。神戸新聞杯といい、右回りだとしっかり走りますから。後者は最後方待機の時点で武豊騎手は腹を括ったんだなと思いました。騎乗がはまった側面が大きいとはいえ、3着に入ったのは驚きました。

4着はフィエールマンが入りました。アーモンドアイを倒すという池添騎手の執念を感じました。フランス帰りとはいえ、力を出し切ったフィエールマンも偉いと思います。その一方で凱旋門で最下位に沈んだ馬が4着に入る時点で、中途半端な成績の馬が挑戦すべきでないなと思いました。

このように上位陣は後方待機組が占めましたが、先行して沈んだ組(アーモンドアイ、スワーヴリチャード)は決して弱いわけではなく、展開が向かなかっただけだと思います。

それに対し、リスグラシューは本当に強かったです。道中はインでじっくり待機して、最終コーナーを廻り切ってから、大外に持ち出したレーン機種の騎乗ぶりは見事でした。そして残り150mほどで他馬を置き去りにした加速力は凄すぎます。この半年で急激に強くなったんだなと思います。
この勝利で年度代表馬になるのは間違いないと思います。

引退レースとなった有馬記念で圧勝した馬は、近年ではシンボリクリスエスオルフェーヴルなどいますが、彼らのインパクトに引けを取らない圧勝振りでした。

(updated on 25/Dec/2019)