サクラローレル

今週の金曜日にG1を2勝したサクラローレルが亡くなった、というニュースを聞きました。
この馬は私が競馬を好きになるきっかけになった馬で非常に思い入れが深いです。

特に1996年の天皇賞・春が一番印象が強かったです。このレースが初めて見た競馬のレースでした。
当レースでは3冠馬ナリタブライアンが出走しており、「ナリタブライアンはとても強くて、前走でそのナリタブライアンと接戦したマヤノトップガンも強い。この2頭がどんなレースをするんだろうか」という気持ちで見ました。ナリタブライアンが直線でマヤノトップガンを競い落として先頭に立って時は強いなと思いました。が、束の間に差し切ったサクラローレルがもっと強いなーと驚きました。

そして当年の有馬記念でも、先行したマヤノトップガンや4角で先頭に立とうとしたマーベラスサンデーを差し切りました。このレースのマーベラスサンデーに騎乗した武騎手の騎乗ぶりは完璧だったと思うのですが、それ以上にサクラローレルのパフォーマンスが高かったと感じました。

翌年の天皇賞・春では強いレースをしたものの、マヤノトップガンの執念の末脚に屈し、2着に破れました。それでも負けて強しと感じました。そして凱旋門賞に向かいましたが、フォア賞にて屈腱不全断裂を発症し、引退しました。この際、フランスの現地獣医師が安楽死処分をしようとしたのをフランス語がわかるスタッフが止めた、というのは有名なエピソードです。私も彼には本当に感謝したいです。

脚元が弱かったため、クラシックのG1に出走できなかったり、レース数が使えなかったりしましたが(1996年の中山記念では両前脚骨折明けの1年ぶりの出走だったり)、潜在能力が高い馬だったと思います。また栃栗毛の毛色が綺麗だなと思っていました。

産駒には恵まれず、種牡馬になれた直仔がいなかったのは残念です。とはいえ29歳まで長生きできてよかったです。ご冥福をお祈りします。

本当に1996-1999年頃の競馬が大好きで、その時に活躍した競走馬たちの訃報を聞くと悲しくなります。昨年はマヤノトップガンが亡くなっていますし。。