第81回 オークス

  • 東京11R 芝2400m G1

今年初めての競馬のレビューです。今日のG1は久しぶりに興奮する内容でした。
桜花賞馬のデアリングタクトが無傷の4連勝を納めました。2着との着差は半馬身差だったものの、力の違いを見せつけられました。

スタートから桜花賞3着のスマイルカナが逃げて、フローラS勝馬のウインマリリンなどがその直後を追走し、1番人気のデアリングタクトはやや後方を追走していました。道中からうちに閉じ込められる苦しい展開でした。それでも鞍上の松山騎手は落ち着いて我慢していました。
そして直線に入って外に出そうにも蓋をされ、万事休すかと思いましたが、内側の狭いところをこじ開けて進出しました。残り200m手前では馬群を抜け出せたものの、他馬とはまだまだ差があり、先に抜け出していたウインマリリンやウインマイティーがしぶとく伸びていて、普通なら負ける展開でしたが、他馬とは違う脚色で差し切りました。
末脚の鋭さもそうですが、馬群をこじ開けるところなど、レベルの違いを感じました。絶望的な展開から差して買ったのが、父母のシーザリオを彷彿とさせました。
今回は馬の力に助けられた面は大きいものの、腹を括ってパートナーを信頼した松山騎手は立派だと思います。しかも1倍台のプレッシャーを跳ね除けたから大したものです。またインタビューでも馬や関係者のことを第一に褒めていた点も個人的に素敵だと感じました。

2、3着には先行したウインマリリンとウインマイティーが入りました。ウインレーシングの馬が2頭も馬券内に入ることは驚きですが、両頭とも直線でもしぶとく伸びていて、力があるなと感じました。
ウインマリリンに関しては大外枠でしたが、スタートしてから横山典弘騎手が積極的に先行したのが大きかったですし、うまいなと感じました。今回主戦である息子の横山武史騎手から乗り替わりの形でしたが、そういう時の横山典弘騎手は本当にあてになるなと感じました。
2頭の前走をみると、オークスと相性の良いフローラS忘れな草賞勝馬でしたので、人気がなさすぎたと思います。

デアリングタクト以外の桜花賞組は案外でした。桜花賞での着差を考慮すると、秋以降成長しないと重賞戦線での安定して活躍するのは難しい気がします。
1−3着にはノーザン、社台系が入っていないのは嬉しいです。種牡馬の血統も、エピファネイアスクリーンヒーローゴールドシップと癖のある血統で、個人的に楽しみにしたいです。
デアリングタクトが順調に夏を越して、秋も強いレースを見せてくれることを楽しみにしています。