キタサンブラック

昨日キタサンブラックJRAの顕彰馬に選ばれたようです。顕彰馬という制度が記者投票ベースのため疑問に思うこともありますが、競馬を盛り上げたという観点で当馬の選定は妥当かと思います。競馬に興味がない層でも名前が知れ渡ったのが大きいと思います。私の妻も名前を知っていましたから。オーナーのサブちゃんこと北島三郎さんは長らく競走馬を所有されていて、なかなか勝てなかったですが、晩年に優秀な競走馬に巡り合えてよかったなと他人事ながら思います。また受賞時のコメントでも最後の主戦騎手の武騎手だけでなく、菊花賞に騎乗した北村宏司騎手を労われていて、素敵なオーナーだなと感じました。

 

実績としてもG17勝ですが、いずれもクラシックまたは古馬王道路線のもの(個人的に大阪杯だけは格落ち感がありますが、菊花賞天皇賞・秋有馬記念などはG1中のG1ですから、文句ないと思います。

菊花賞や4歳時の天皇賞・春まではそれほど強いと思いませんでしたが、宝塚記念から本格化したなと思いました。最後マリアライトドゥラメンテに差されたといえ、かなり厳しいペースで最後まで粘っていましたから。3歳時に全く歯が立たなかったドゥラメンテとの差もわずかでしたから。武騎手が主戦になる前くらいに、「この馬は本当に強いですよ」とのコメントがリップサービスじゃなく本音だったんなと感じました。

 

5歳時の天皇賞・春天皇賞・秋は圧巻でした。距離もそうですが、馬場が全く両極端な条件(前者が超高速馬場で、後者が超不良馬場)でも勝ちましたから。この勝利でこの馬の強さを見直した人も多いと思います。天皇賞・春ではディープインパクトのレコードを破るとは思いませんでしたが、何よりもサトノダイヤモンドを自分から動く横綱相撲で粉砕したのが本当に強かったです(あのレースの後、サトノダイヤモンドはぱっとしなくなりました)。

天皇賞・秋では出遅れにより得意の逃げ/先行の形にならなかったのにも関わらず、3コーナー手間でいつの間にか先団にとりついて、勝ったのは強いなと思いました。

 

また5歳時は、大阪杯天皇賞・春宝塚記念天皇賞・秋ジャパンカップ有馬記念古馬王道を皆勤し、かつレコードの激走の反動が出た宝塚以外は馬券内にはいったのは立派です。しばらくこういう馬は出てこない気がします。ノーザンのクラブ馬は使い分けが酷いレベルですから、期待できません。。そういう意味でも顕彰馬に値するなと思います。