計画停電と福島第1原発

計画停電の対応と福島第1原発の事故についてはかなり憤っています。


三陸沖の原発や火力発電所が止まっているので、電力供給量が足りずに計画停電を実施しなければならない事態については受け止めなければならないことは理解できます。ただそのことは日曜の午後にはわかっていたと思われるのに(直前になって判明したとは思えない)、それを夜の遅い時間に発表するのはあまりに遅すぎると思いました。月曜は自宅待機している人や企業の操業が少なかったり、鉄道が止まっていたため思いのほか電力消費量が少なかったため、結果的にほとんど計画停電が実施されませんでした。会社ではわざわざサーバを停止したのに(おかげで仕事にならず)、結果的に肩すかしを食らった形になりました。電力消費量をモニタしながら必要な場合だけ停電しているように感じましたが、それでは生活、仕事の計画が立たないので本当に困ります。


停電は仕方のないことですので、連絡をもっと早急にしてほしいです。信号機とか工場とか命に関わるような機器の電気が止まる時刻がはっきりわからないと本当に危ない事態が発生してもおかしくないと思います。もし電力が余っても、一度宣言したことは実行した方が混乱が少なくてよいと思います。
例えば月曜は午前、午後が停電の対象でしたが、どちらも停電しませんでした。そういう事態が続くと計画停電と宣言されても電気を使い続ける人が増えて、電力がパンクしてもっと深刻な事態になると思います。


月曜はJR運休には驚きました。土日は本数を減らしながらも運行していたのでショックが大きかったです。今日は停電中もなんとか鉄道向けの電力を確保できるようになったみたいで、運行がストップしなかったのはよかったと思います。
そういうことを考えると地震が発生したのが週末の金曜だったのが不幸中の幸いだと思います。それが月曜とかに発生したら、もっと深刻な事態になったかもしれません。

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それから今日福島第1原発から多量の放射能(400mシーベルト!)が漏れたようです。この事故は早朝に発生したようですが、わたしは昼前にYahooNewsを見ていた後輩から教えられました。こういう深刻な情報はもっともっと早く伝達すべきだと思います。それを知った後は怖くて怖くて本当に仕事になりませんでした。

チェルノブイリのような深刻な事態にならない、という報道がありますが、それは事実だと思います。というのはチェルノブイリは設計上の致命的な欠陥や人為ミスがありましたが、そういうお粗末なミスがないと考えるからです(その点に関しては国と東電を信じています)。しかし、だからといって安全だとは思えません。
例えば耐震強度についてもマグニチュード9の地震1回に耐えたとしてもその上長い期間強度の余震が続くような事態に耐えられるような基準等は存在しないと思います(重箱の隅をつつくようですが)。今回のようにマグニチュード7以上の地震が3回も起きるような事態は普通想定しないと思いますし。ただ設計上の想定不足を攻めるは不十分だと思います。今回は非常用発電機等が起動しないことによる(津波も影響?)電源不足が主要因だと考えられているようですが、真相は落ち着いてから解明しなければならないと思います。


事故というものを起こさないように施設を設計し、事業を運営することは絶対前提になりますが、科学の世界では絶対安全というのはないと思います。今回の災害のような想定外の事態が発生した場合、事故の影響を最小限に抑えられるか、対処を早急にとれるかというのが大事なのかなと思います。
前者については一度放射能が漏れたら生命に重大な影響をもたらすのでリスクがかなり大きいので、後者の対応が重要だと思いました。冷却装置がほとんど機能しない中で、燃料棒が露出してから海水を注入する等対応が遅すぎるように思います。素人的には廃炉になってもまず放射能漏れを防ぐことが一番大事だと思いました。基本なオペレーションはマニュアル化されていると思われますが、想定外の事態が連鎖的に発生した場合は連絡、責任、実施体制を短時間、かつ柔軟に立ち上げ、実施するように訓練することも必要だったのではないかとか思ったりしました。そういう作業は誰でもできるものではないと思いますが、人の命を預かる仕事ですので、今後原発を続けるのであれば改善してほしいと思います。


今日は原発付近は南向きの風が吹いていたため関東圏に日常よりも大きな量の放射線が観測されました。今日受けた量だけでは直接影響がないと思いますが、まだ事故が連鎖的に発生していて、収束の見込みが立っていませんので、冷却が完了するまでまだまだ余談は許さないと考えています。


そういうことを考えていると原子力に頼っているのはあまりにも歪だなと思ってしまいます。原発というのは周辺住民を含めかなりのリスクを負うことを覚悟しなければならないと思います。理想的には半径20kmくらい人がいないような場所がいいと思いますが、人が密集している日本ではそのような場所はないと思いますので、そのようなリスクを地方の方々に強いて、電気を湯水のように使うのは非常に恥ずかしいです。今は節電の意識が高くて、店の照明を抑えたり、エレベータを我慢したり、電車の本数が減ったりしてもよいので、原発の依存度を減らさないとまずいなと改めて思いました。

このブログを書いている最中に福島、静岡で立て続けに大きな地震が起きました。。今週はほんとに仕事にならない気がします。。それどころか日本のどこかで三陸沖のような惨事が起きてもおかしくなと思ってしまいます。