- 作者: ピーター・ティール,ブレイク・マスターズ
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2014/09/25
- メディア: Kindle版
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PayPalなどをベンチャーキャピタルを立ち上げたピーター・ティールが、スタートアップについて語った本です。
1990年代のITバブルや数年前のクリーンテクノロジー企業の失敗などの実例に触れつつ、彼の持論が述べられています。新しい話はそんなにないように感じませんでしたが、最前線に立つ人間のホットな言葉が読めたことが良かったです。
久々に刺激を受けた本に出会えた気がします。現状維持で満足するのはダメだなと思ってしまいます。いくつか引用します。
スタートアップ界の原則
- 小さな違いを追いかけるより大胆に賭けたほうがいい
- できの悪い計画でも、ないよりはいい
- 競争の激しい市場では収益が消失する
- 販売はプロダクトと同じくらい大切だ
永続的な価値を創造してそれを取り込むためには、差別化のないコモディティ・ビジネスを行ってはならない。
でも進歩の歴史とは、より良い独占企業が取って代わってきた歴史なのだ。
独占は進歩の原動力となる。なぜなら何年間、あるいは何十年間にわたる独占を約束されることが、イノベーションへの強力なインセンティブとなるからだ。その上、独占企業はイノベーションを起こし続けることができる。彼らには長期計画を立てる余裕と、競争に追われる企業には想像できないほどの野心的な研究開発を支える資金があるからだ。
スタートアップが狙うべき理想の市場は、少数の特定ユーザーが集中していながら、ライバルがほとんどあるいはまったくいない市場だ。大きな市場はいずれもさけるべきだし、すでにライバルのいる大きな市場は最悪だ。起業家が1000億ドル市場の1パーセントを狙うと言う場合は常に赤信号だと思ったほうがいい。