君の名は

新海誠監督の最新映画作品を連休中に観に行きました。
公開されてから1ヶ月以上経っていると思いますが、休日の真昼の時間帯でしたが、700席以上の会場にもかかわらず満席でびっくりしました。興行収入が130万を超えているのは知っていましたが、本当に人気があるんだなとびっくりしました。
新海さんの作品はだいたい見ていて(映画館で、結構前からファンでしたが、こんなに人気になるとは想像もしていませんでした。
個人的には、この人気ぶりが納得できるほど大満足の出来でした。


東京に住む男子高校生と飛騨の田舎に住む女子高校生が入れ替わる話です。事前情報としてこの程度しか仕入れておらず、「入れ替わり」なんて使い古されたモチーフなのに何がそんなに引き付けるのか、見る前は疑問に思っていました。
オープニングから、主人公のモノローグや、電車や彗星の描写など新海節が全開でワクワクしました。1−2分程度のムービーの完成度は本当に高いと思います。最近Z会などのCMも手がけられていますが、その成果が発揮されたような。
ストーリーの無駄がなく、いきなり原因もわからず、入れ替わりが発生していて、引き込まれました。序盤〜中盤にかけてはコミカルに描かれていて楽しく見ました。特にヒロインの妹の発言が面白かったです。そういうコメディ要素は今までの新海さんの作品にない、良かった点だと思います。
主人公の神木くんの入れ替わりの演技が思いの他上手で驚きました。メインどころは俳優さんや女優さんが演じられていましたが、悪い意味で気にはならなかったです。新海さんの作品はモノローグが多いので、気にならなかった気がします。それに脇役は本業が声優さんの方ばかりでしたし。花澤さんが演じられた古典の先生が前作の「言の葉の庭」に続いて出てきたときは、クスッとしました。

中盤からヒロインの町で起きた事故が明らかになり、謎解きや事件阻止に奔放するわけですが、そこからはずっーとスクリーンに引き込まれて、時間が過ぎるのが早いなと思いました。

今までの新海さんの作品なら、最後主人公とヒロインがすれ違って終わっていたと思います。個人的には「秒速」がその象徴で、映画館で見たときは切なかったです。それなのに今作では主人公とヒロインが出会って、ハッピーエンドで終わって、本当に良かったと思いました。

新海さんの良さを生かしつつ、今まで以上にエンターテイメントとして完成されているなと感じました。それに過去の新海作品をみた人なら、もっと楽しめると思います。