秒速5センチメートル

 

秒速5センチメートル [Blu-ray]

秒速5センチメートル [Blu-ray]

 

もう10年以上の前に作品になるんですね。TV放映されていたので、映画館で見て以降、久々にみました。最終のラストの印象もあいまって、冬の寒い時期に見た記憶があります。
新海節が全開で、第1章の「桜花抄」と第2章の「コスモナウト」は片思いしている側のモノローグが全開でした。だからせりふ回しがまったくない「秒速5センチメートル」のインパクトが強かったようにも感じました(まあ山崎まさよしさんのMVという説もありますが)。桜の散る描写と相まって、儚さを感じました。


言うまでもないですが、新海作品の真骨頂である鉄道や星空など背景描写はきれいでした。
とはいえ、話をところどころ忘れていて、転校した後から話がはじっていたことや、ロケットの打ち上げシーンなどは忘れていました。今思えば、ロケットは後の「君の名は」につながる要素だと思ったり。

 

問題の最後のシーンですが、初見の際は彼女と再開できると思わせといて、電車が通り過ぎた後人影がない様は残酷に感じました。しかし主人公が笑顔だったので、それほど暗い気持ちにはなりませんでした。初恋に対してようやく吹っ切れたように見えたからです。自分の心境の変化があって、感じ方が変わったのかもしれません。
主人公の遠野くんに対してはいろいろ思うことはありますが、詳しいことは書かないでおきます。

作品単体の鑑賞後の煮え切らなさMAXな作品ですが、だからこそ後の「君の名は」のクライマックスでグッときたんだと思います。