コックスプレート(2019年)

  • ムーニーバレー 芝2040m G1

今年の宝塚記念を制した牝馬リスグラシューが豪快なまくりで差し切り勝ちをおさめました。
先週のコーフィールドCのメートルグラースに続き、2週連続で日本馬がオーストラリアのG1を勝ちました。

鞍上はレーン騎手でしたが、ぼちぼちのスタートから道中は後方2番手を追走し、3コーナーから大外をまわるという大味な競馬でした。それにも関わらず、残り100m地点で先頭に立ち、後続に1馬身半差をつけて勝ちました。レース内容をみると、このメンバーだと強さが抜けていると思います。というのもおむすび型の直線が短いコースで後方一機が決まりにくそうですから。

レース自体は過去のエミレーツワールドシリーズに組み込まれたことのある、オーストラリアの中距離の伝統あるレースです。そのレースを日本馬として初めて勝ったことは素晴らしいと思います。
相手が決して強いとは言い難いかもしれませんが、今年2回目の海外遠征で、慣れていない環境下にも関わらず、きちんと勝ち切るのは立派です。リスグラシューは本当にタフな馬になったと思います。次走は有馬記念の予定との情報もありますが、次走も楽しみです。有馬記念を避ける馬も多いので、こういう風に積極的に挑戦する姿勢は応援したいです。


日本で行われた天皇賞・秋ではアーモンドアイの強さが目立ちました。内枠から最内を抜けてきたルメール騎手の手綱捌きも見事でしたし、それに応えた馬の能力の高さ(直線の伸び脚が他馬とは違っていました)も改めて認識しました。
安田記念を見ると大外一気など致命的な不利を打開するような、いわば暴力的な強さはなくても、自分の型でレースできると確実に強いな、という印象です。
強さは疑いようがないのですが、最近のクラブ馬の使い分けのせいで、レース数も相手も限られていますので、タフさの観点で最強馬とは認めたくない自分がいます。

またこのレースの3着だったのは、リスグラシューと同世代のアエロリットでした。この馬の直線での二枚腰には毎度感心します。府中の1600-2000mなら、かなり強いです。この世代は強くてタフな馬が多くて、偉いです。

(updated on 28/Oct/2019)