ペスト

感染症が流行していますが、タイトルに惹かれて購入しました。
なかなかボリュームのある本ですが、仕事が落ち着いていて時間が取れる時に読み切りました。

あらすじは、こちらWikipediaの記事を参照いただくのが良いと思います。
初見の時は、登場人物の名前が馴染まず、苦労しました。その上、本書のスタイルが特定の人物の主観的な視点で描かれず、客観的な視点ベースで描かれているおり、感情移入しにくい点も最初とっつきにくかったです。

こちらの解説本を読んだ後だと、スムーズに話が入ってきました。また各登場人物のキーとなる会話を引用してされており、後々参照するのに手元に置いておきたい本です。

小説では、タイトルの通り感染症としてのペストが扱われており、都市封鎖など昨年のロックダウンに通ずるところもあるなと感じたりしました。この本は第二次世界大戦後間も無く発行されたこともあり、閉鎖状況でペストと闘う保健隊員の様子は、対ナチス闘争の比喩のように捉えられることもあるようです。
いずれにせよ筆者はペストに対する奮闘ではなく「神とは何か」「人はどう生きるか」というのを描きたかったように思います。その考えを各登場人物に投影しているように見え、いろいろ考えさせられました。