ナショナルジオグラフィックから発行されたこちらのムックを少し前に購入しました。元々は犬好きの妻が気になっていたものですが、表紙のボーダーコリーが愛らしくてジャケ買いしました。
最近の研究を基に犬の歴史や身体能力などが説明されているもので、なかなか興味深い内容でした。
犬に興味がある人はもちろん、ワンちゃんと暮らしている人も楽しめる内容かと思います。
「ペットとして飼われている犬は全世界の1/4ほど」のように初めて知る内容もありましたが、それよりも犬と一緒に暮らしていて共感できるような内容も多く、実感を伴いながら読むことができました。
例えば以下のような内容は、その通りだなと思います。
イヌはすべての言葉が分かるわけではないが、鍵となる音や抑揚は確実に理解している。
イヌが無条件に私たちを愛していると考えるのは幻想だ。その愛情を獲得するにはそれなりの努力が必要なのだ。
攻撃性は生来の怒りっぽい性格の反映というよりは、恐れの表出であることが少なくない。
イヌは試行錯誤によって学習するのがあまり得意でないため、人間自らお手本を示してやるべきなのだ。
こちらは通念的に考えられていることとは違うことを説いていますが、犬と一緒にいると、こちらの考えに共感できます。
イエイヌたちは人間からも学ぶが、それは私たちを主と見なしているからではなく、愛情深い親だと思っているからだ
オオカミは相手と目を合わせることを挑発ととらえるのに対し、イヌは積極的に見返してくる。そして目と目が合うと、互いのオキシトシンの分泌がさらなるオキシトシンの分泌を呼ぶという好循環が始まる。
たびたび立ちどまっては少量の尿を排泄する習性は、単なるマーキング行為と考えられてきたが、実際はにおいに基づくメッセージの交換という複雑なシステムの一部だ。