World Baseball Classic 2023

一昨日までWBCが開催されてましたね。私は野球にあまり興味がなく、試合はほとんど見ていませんでした。ここ十年ほどの大会やオリンピックは完全にスルーしていましたが、今回の日本代表メンバーの試合ぶりは気になっていて、優勝できてよかったと思っています。

メンバー選出について

栗山監督の功績が大きいと思いますが、メンバー選出がすばらしく、選手たちがその期待に応えたのが大きかったように感じました。
まずなんと言ってもメジャーリーガーのダルビッシュ選手と大谷選手が参加してくれたことが非常に大きいと思います。また今年からメジャーに挑戦する吉田選手も調整が難しいにも関わらず「栗山監督の力になりたい」という気持ちで参加してくれたようですし。そしてカージナルスのヌートバー選手を選出し、チームに馴染ませたというのも非常に大きかったと思います。初めての日本国籍非所持者の代表選手にも関わらず、チームに馴染めたのは彼のパーソナリティに寄るところが大きいですが、周りのサポート、理解もなければなし得なかったと思います。

投手陣を中心に20代の選手を半分以上を占め、ピークを過ぎた選手ではなく、あわよくば将来メジャーに挑戦したい野心を持った選手たちが全力でぶつかってくれたように見えました。それはまだメジャーの中心選手にはなっていない吉田選手やヌートバー選手にも当てはまるように見えて、これから自分を売り込みたい選手を中心に組むのが結果的に良かったと感じました。
そんなフレッシュなメンバーを過去の優勝経験者のダルビッシュ選手が自分の調整を犠牲にしてまでまとめてくれたのも大きかったと思います。

日本ステージ

1、2番のヌートバー選手と近藤選手が絶好調で、その二人を上位打線に選んだスタッフの采配が素晴らしかったと思います。ヌートバー選手は打撃だけでなく、走塁、守備でもガッツあふれるプレイを見せてくれて、ファンになりました。プレイ外のことになりますが、君が代を斉唱したり、チームに馴染んでいて本当にナイスガイでした。
そして大谷選手と吉田選手は決勝までよく当たっていたと思います。

Semi final: VS Mexico

準決勝のメキシコ戦が一番素晴らしかった試合だと思います。メキシコチームに終始リードされる展開でしたが、1点差を追いかける9回に大谷選手の右中間にはじき返し、帽子を投げ捨てて二塁に到達した執念の打撃が強烈でした。そして選球眼の良い吉田選手が四球を選び、最後不調だった村上選手がサヨナラタイムリーヒットを打ったのには痺れました。

これほどドラマチックな試合はなかなかないと思います。メキシコチームも素晴らしかったからこそですが、試合後のメキシコのギル監督のコメントも素晴らしかったです。この試合ほど、野球の試合が素晴らしいなと思ったのは個人的に近年なかったほどです。

Japan advances, but the world of baseball won tonight

Final: VS USA

勝戦は両チームともピッチャーが素晴らしく、3-2と締まった展開でこれまた好ゲームだったと思います。日本ステージで当たりの出てなかった村上選手と岡本選手がホームランを打って、結果的に全員が活躍してくれたと思います。
そして9回は大谷選手がトラウト選手をえぐいスライダーで三振に取ったのにも痺れました。それまでも20代のピッチャーを中心にメジャーリーガーたちをよく抑えていたと思います。
トラウト選手がUSA代表をまとめていたようで、彼らも勝ちに行っていたと思います。そんな相手に勝てたのですから、素晴らしかったと思います。

最後に大谷選手が試合前にかけた言葉が素晴らしかったので、引用して閉じたいと思います。

僕から一個だけ。憧れるのをやめましょう。一塁にゴールドシュミットがいて、センター見たらトラウトがいて、外野にはムーキー・べッツもいる。野球をやっていたら誰しもが聞いたことあるような選手がいると思うんですけど、今日一日だけは、憧れてしまったら超えられないので。僕らはきょう超えるために、トップになるために来たので。今日一日だけは、彼らへの憧れは捨てて、勝つことだけ考えていきましょう。さあ、いこう!