結構前にブームになった本の改訂版ですが、今更読みました。こういうブームになった本を購入するのには抵抗がありました。最近図書館で本を借りることがありますが、こういう本こそ借りて気楽に読むのにちょうどいいなと思い、借りて読んだ次第です。
実際読んでみると非常に面白かったです。
彼女は小さい頃から主婦雑誌にハマり収納にハマり、中学頃で断捨離に目覚めるという片づけアドバイザーが天職という人で、そんな著者の体験に基づいており、かつ語りかけるような文体のため、スラスラ読み進めることができました。
ときめかないものは捨てる、というのが一人歩きして感があり、避けていたのですが、とんでもなかったです。そんな彼女だからこそ「収納を突き詰めがちだが、そうではなく身の丈に合わせて必要な物を見極めること」という考え方は説得力があるように感じました。
中盤の片付けのテクニックについては過去のこんまりさんの番組やYouTubeなどで見聞きした内容で目新しさはありませんでした。ただ発行当時によんでいれば気づきとなる内容もあったと思います。
終盤はややスピリチュアル感が強くなり、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、ものと向き合うという考え方は同意できます。
本書で紹介されていたテクニックで一つ私も実践していたものがありました。それは靴箱の活用です。丈夫で、かつデザイン性も悪くないので本棚を購入するまでは本の収納に活用していました。一つだけ難点を挙げると紙素材ゆえにカビの懸念があるくらいで、なかなかよいと思っています。
特に同感できた箇所の引用です。
片づけ法に、小むずかしい分類はいりません。片づけで必要な作業は「モノを捨てること」と「収納場所を決めること」の二つだけ。大事なのは「『捨てる』が先」の順番だけ。
「祭りの片づけ」を一日でも早く終わらせてほしい
「捨てる」ことだけを考えて片づけをすると幸になります。なぜなら、本来片づけで選ぶべきなのは、「捨てるモノ」ではか「残すモノ」だからです。
本当に大切なモノを大切にするために、役割を終えたモノを捨てるのです。
しかし結局、捨てられない原因を突き詰めていくと、じつは二つしかありません。それは「過去に対する執着」と「未来に対する不安」。この二つだけです。
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何を持つのかは、まさにどう生きるのかと同じこと。「過去に対する執着」や「未来に対する不安」は、モノの持ち方だけではなく、人との付き合いや仕事の選び方などの、すべての選択基準に通じていることがわかりますでしょうか。