- 作者: 保坂和志
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2000/05
- メディア: 文庫
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特に大きな事件が起こらずに共同生活する4人の若者の日常が淡々と描かれていますが、不思議とおもしろかったです。
それからラグビーボールなど競馬関連の小話がちょこちょこ出てくるので、競馬好きは楽しめると思います。特にある登場人物がダービー馬について語った発言が妙に納得できました。
才気ばしったという表現があるが、特別に才気ばしった者は頂点をきわめられない、頂点をきわめるのはむしろどこかにさえない感じのある者で、頂点をきわめるには才気ではなくてそういう際立って強いと思わせないものが何らかの形でついてまわっていることが必要だ
この本で引き合いに出されたダイナガリバーは特にそういう面が強いと思いますが、最近のウォッカやロジユニヴァースにも当てはまるような気がしました。