ミュージカルや映画では見たことがあるものの、ストーリーをよく分かりたいなと思っており、この度本を初めて読みました。新潮文庫版や岩波文庫版の方が原作に忠実なものの分量が多く、挫折すると思い、背景説明などが程よく割愛されながらもエッセンシャルが抑えられていそうな角川文庫版を購入しました。
それでも上下巻合わせて800ページを越える分量でした。しかしながら登場人物や物語に引き込まれて最後まで読み切ることができました。
時代背景が異なりながらも自分の場合はコゼットに感情移入できたのが大きかったと思います。私も娘がいますが、彼女のような境遇の子がいたら耐えられません。
そこから後々親のように面倒を見るジャン・ヴァルジャン、マリウス、悪党のテナルディエなどが関わりながら話が進んでいきます。
終盤の6月暴動の描写は迫力がありました。ミュージカル映えがするのも理解できます。
序盤不幸の塊だったコゼットが終盤幸せになって良かったです。序盤はどうしようもないクズだったジャン・ヴァルジャンがマリウスや警部のジャヴェールを助けたり、見違えるような人間になり、彼の生き様に引き込まれました。