ルワンダの涙

ルワンダの涙 [DVD]

ルワンダの涙 [DVD]


ホテル・ルワンダと同様に1994年4月にルワンダで起こったフツ族によるツチ族へのジェノサイドを描いたお話。
ホテル・ルワンダと比べて描写が淡々としているので、あまりハラハラドキドキしませんでしたが、それはそれでいいのかなと思います。

意外だったのは、最初部族間の対立にあまり関わるつもりのなさそうだったクリストファー神父が、国連軍が撤退した後も自分の命を捨ててまでもツチ族とともに残り、最後子供たちのために命を捨てたシーンはぐっときました。

見ていていたたまれなかったのは、大統領機墜落事件まで普通に一緒に暮らしていたはずのフツ族の人が知り合いのツチ族を人を遠慮なくナタで切り殺していたことです。たしかに歴史上の対立はあるとは思いますが、簡単に隣人を殺すというは理解できません。

また国連軍もただ事件を傍観しているだけで、事態が拡大した際も事態を収束させようと対処するのではなく逃げただけ。「部族間の対立は我々の関与することではない」とか言ってましたが、このような部族間の対立を引き起こした原因の1つにヨーロッパ諸国による植民地支配があると思うのですが…。せめて弱者であるツチ族をもモルことはできなかったのか?武器は自衛以外には、人肉を食った犬を除去するという衛星上の理由だけ。少なくとも原住民のための軍隊ではないな、と感じました。

海外国際協力隊で派遣されたジョーは、最初ツチ族のために奮闘するのですが、苦渋の決断で最後国連軍と同時に帰国しましたが、それに対してツチ族のマリーは彼に対して非難するのですが、なんだかなあと思いました。彼はもし彼が現地に残っても何も変わらないはずだから、"一緒に死ね"といってるだけに聞こえなかったのです。そんなときは相手に対して"生き延びてほしい"と思える人になりたいなと思いました。