対決 -巨匠たちの日本美術展

東京国立博物館で開かれた24人の日本美術の巨匠の作品を取り上げた展覧会です。
日本美術は今まで食わず嫌いしてたのですが、様々な時代の巨匠の作品を見ることができるせっかくの機会だから行ってきました。
雪舟の水墨画を初めて見ましたが、墨の濃淡や線の細太で表現するのはすごいと思いました。
狩野永徳の作品は京都の寺院で見たことがありますが、博物館に収蔵されている作品を始めて見ました。保存状態が良く、より近くで見ることができたので感激しました。『檜図屏風』(国宝)の豪快な筆遣いが印象に残りました。嵐山や宇治の風景を描いた『洛外名所遊楽図屏風』は個人的に意外に思いました。
円空の木彫りの仏像は純朴ですが、『不動明王立像』など鋭角的で力強い作品が良かったです。
最近取り上げられるようになった伊藤若沖はなかなか良かったです。『仙人掌群鶏図襖』(重要文化財)や『雪中遊禽図』などは鳥の羽の描写が綺麗でした。それから所々に使われている点描が印象的でした。
円山応挙のことは全く知りませんでしたが、写実画が良かったです。虎の毛皮の描写が細かい『虎図襖』(重要文化財)や躍動感のある保津川の様子を描いた『保津川図屏風』(重要文化財)が印象に残りました。応挙の弟子の長沢芦雪は対照的に仮想的なモチーフを題材にした作品が印象に残りました。
他にもすばらしい作品がいっぱいありました。日本画の鑑賞も楽かったです。