- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/03
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もう8月ですね。最近は朝からかなり暑いです。ただ夜はそこまで蒸し暑くなく過ごしやすいです。最近更新が滞りがちですが、よろしくお願いします。
『燃えよ剣』以外の司馬遼太郎の長編は読んだことがありませんでしたが、『竜馬がゆく』とか『坂の上の雲』はちょっと長過ぎるので、全四巻と若干手頃な本作を読みました。
幕末の吉田松陰と高杉晋作を中心とした群像劇です。本日は前半の1巻と2巻を読んだ感想です。
吉田松陰も高杉晋作も風変わりなところがある人物だと描かれています。特に松蔭はラディカリストと評されていますが、幕末という時代の変わり目には必要な人材だったと思います。彼は攘夷家でしたが、日本的な宗教的な神聖さといった考えはなく、武力で倒すべきではあるが、的として尊敬している点は理解できました。ただ彼の戦術は空論に過ぎなかったのですが…。
その他には相手の立場に関係なく、優しさと聡明さで他人の長所を見抜いて、囚人と富永弥兵衛を人変わりさせたエピソードはよかったです。
松下村塾を運営していたのはたった3年しかなかったのは意外でしたし、本書の主人公である吉田松陰と高杉晋作が接触していたのは松下村塾での師弟関係だった1年に過ぎないのも意外でした。
「倒幕」を自覚した高杉晋作が後半でどんな活躍するのか楽しみです。