クイーンエリザベス2世カップ(2019年)

クイーンエリザベス2世カップ
  • 沙田 芝2000m G1

ステイゴールド産駒のウインブライトが海外でG1を初めて勝ちました。
前走の中山記念も好メンバーが揃う中勝ち、強いなとは思いつつも正直中山巧者の印象が強く、失礼ながら本格化した印象を持っていませんでした。

スタートは中段でしたが、道中はインコースを通って、徐々に先団にとりつきました。直線では先に粘る前年の優勝馬パキスタンスターを交わし、後方から追い込んだエグザルタント*1リスグラシューの追撃を振り切り、1着でゴール版を駆け抜けました。
しかもレコードタイムのおまけつきで、本当に強くなったなと感じました。
ステイゴールド産駒の海外G1優勝は今回が初めてだった点が意外でした。タフな馬場が合う印象で、ナカヤマフェスタオルフェーヴルが過去に好走していましたが、たしかに海外G1に勝っていませんでした。

個人的にはこの馬と松岡騎手のコンビで勝ったことがうれしかったです。最近はノーザンファーム系の馬がG1の上位を占め、かつレースの振り分けを行っており、しかもルメールまたは短期免許の外国人ジョッキーという組み合わせばかりでうんざり、というか競馬熱が下がっているところでした。そういう中デビュー間もない時期から一緒にコンビを組んだ騎手、馬で成長し、G1を勝ち取ったとは嬉しく思います。
しかも畠山調教師もインタビューで「松岡騎手とのコンビだとベストパフォーマンスが出る」とコメントしており、今回は陣営で勝ち取った勝利だと思います。そういう陣営には応援したいです。
また松岡騎手が英語のインタビューに答えていて立派だと思いました。馬上で興奮状態だった中で、英語で返答するのはなかなかできません。過去のアイルランド武者修行の成果が出て、その点も日本人として誇らしいです。

クイーンエリザベス2世カップ

ビューティージェネレーションのレースぶりには度肝を抜かれました。
好スタートから逃げたのですが、直線に入ってからも鞭をいれることなく後続を引き離しました。その後鞍上のZ・パートン騎手が何度も後方を見る余裕があり、最後は流してしまうほどでした。それでも勝ってしまうのですから、歴然とした実力差を感じました。
安田記念に参戦しないのは残念ですが、これほどの馬ですからリスクを取って海外遠征する必要もないのかなと思います。

(updated on 07/May/2019)