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島崎藤村の言葉

Memo

旧いものを毀そうとするのは無駄な骨折だ。ほんとうに自分等が新しくなることが出来れば、旧いものは既に毀れている。これが仙台以来の私の信条であった。来るべき時代のために支度するということも、わたしに取っては自分等を新しくするということに外ならない。
(出典:千曲川のスケッチ

千曲川のスケッチ』は島崎藤村が『若菜集』などの詩集を出版してから『破戒』を執筆するまでの間の小諸に滞在していたときにかかれた作品です。当時の筆者は以下のような心情だったようです。

「もっと自分を新鮮に、そして簡素にすることはないか。」

今まで成功した韻文というスタイルを捨て、土地の人と積極的にふれあったり、外国文学に触れる中で新たな表現方法を模索し、そして『破戒』で形にした藤村の言葉は重みがあります。
そもそも現状に満足できなかったり不満がある時は、それを自分のせいではなく、環境のせいにしがちです。そうではなく、自分の中に原因を求めて変えていくのは大変だと思います。だからこそ、大きな仕事がなしえたと思いますし、大事にしたい言葉だと感じました。