プロフェッショナル マネージャー

プロフェッショナルマネジャー

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ユニクロの柳井氏が経営の教科書という触れ込みで気になっていた本です。著者はITTというコングロマリットのCEOだったハロルド・ジェニーン氏です。
巷にあるれるようなNBAなどのノウハウがまとめられた類の本ではなく、著者の自伝がベースで、要所要所に経営者のポイントが書かれているような本です。話題もリーダーシップから取締役会までわたるので、人、時期によって興味のある章が変わるなと思いましたし、一読したものの何年後かに読んだら新しい気づきがあるような気がします。本スレッドでは引用しませんが、なるほどと思える考え方は色々あり、勉強になりました。

とにかく「経営にはセオリーはなく、何はともあれ経営することが本分だ」ということが説かれています。
最後にこの言葉で閉じられています。

言葉は言葉、説明は説明、約束は約束…なにもとりたてていうべきことはない。だが、実績は実在であり、実績のみが実在である。ーこれがビジネスの不易の大原則だと私は思う。実績のみが、きみの自信、能力、そして勇気の最良の尺度だ。実績のみが、きみ自身として成長する自由を与えてくれるのである。


付録の柳井氏にある後書きも彼の経験を踏まえながら、要点をまとめられており面白かったです。

余談ですが、仕事人間と見えがちな著者も趣味(釣り、狩猟)も精一杯楽しんでいたらしく、そういうのも大事だなと思いつつも、自分も以下のようなことを言えるように仕事も頑張りたいなと思いました。会社の経営層にならなくても自分の立場で為せることをやり遂げた上で言えるようになりたいものです。

今、自分の過去のすべてを顧みる時、私は自分がビジネスの世界で過ごしてきたすべての歳月を楽しんだと断言できる。私は精一杯働くことが好きだった。私は同僚たちとともに過ごしてきた全ての歳月を楽しんだ。そしてその時どき高揚した気分を分かち合い、中でも最高だったのは、われわれ全員が創造的経営という点
でーもっと単純な言い方をするなら、他のだれでもないわれわれ自身の実績としてー何事かを成し遂げたと実感できる、いくつかのピークをなす経験をしたことだった。