テイエムオペラオー

2000年に当時の古馬G1を全制覇したテイエムオペラオーの訃報を昨日聞きました。
先日のスペシャルウィークに続き、私の競馬熱が高かった時期の名馬が亡くなるのは寂しいです。

勝ち方の派手さが少なかったためか、実績のわりに人気がないように感じていました。競馬に興味がない層への認知度も低かったと思います。
それでも私は先行抜け出しというスタイルで、類まれな勝負根性で絶対に負けないという姿にしびれました。キタサンブラックもそうですが、先行して勝つというスタイルが絶対王者という感じがしました。

とはいえ印象に乗ったレースは1999年の皐月賞と2000年の有馬記念です。どちらも差し、追い込みの形なのですが。
前者に関しては当時毎日杯を勝ったばかりの伏兵でしたが、直線の追い込みはものすごく、相当なポテンシャルを感じました。後者は、G1グランドスラムがかかったレースで全馬から包囲される形で4コーナーでは負けるかもと思ったほどでした。それでも直線狭いところを抜け出して勝ったのには驚きました。
2000年の強さは特筆もので、他馬が弱すぎると感じるほどでした。しかも、当年は出走した全8レースに勝ったこともすごいです。最近は年4-5戦しかこなさない馬が多く、物足りなく感じているので、オペラオーのタフさは偉大だと思います。

また主戦ジョッキーが当時20代前半の和田騎手で、引退までそのコンビで組み続けたこともよかったなと思います。
今はエージェント制度が蔓延っていて有力馬にはカタカナ文字の騎手に乗り替わる状況に呆れています。若手騎手にチャンスがない状況は将来のことを考えた場合問題だと思っており、若手騎手の成長という観点でも、そういう関係は必要だと思います。

血統的には日本で活躍馬が少ないサドラーズウェルズ系で、母父Blushing Groomで個人的に好きでした。サンデー系が付け放題だと思ったのですが、繁殖牝馬に恵まれなかったためか目ぼしい産駒がいなかったのが残念です。
産駒の好走ゾーンがJRAのレース数が少ないダート長距離だった点も残念でした。

いずれにせよ今までお疲れ様でした。ご冥福をお祈りいたします。