エッセンシャル思考

こちらの本はお気に入りのYouTuberの方々にお薦めされ、読んでみました。数年前にベストセラーになり、書店で並んでいるのは知っていましたが当時なぜか立ち読みすらしていませんでした。
実際に読んでみると共感できることが多かったです。当時なぜ気にならならかったのか疑問でしたが、今読むことができ本当に良かったです。

要点を一言で言えば『何でもやるのではなく、やるべき事を厳選すること』。人間の能力、リソースは有限だからこそ、選択することの重要性を説いているように理解しました。本文中では以下のように説いています。

自分で優先順位を決めなければ、他人の言いなりになってしまう。

選ぶ能力は誰にも奪えない。
ただ、本人が手放してしまうだけだ。

非エッセンシャル思考の人はいつも、消極的な基準でものごとを選んでいる。
「上司に言われたからやる」「誰かに頼まれたからやる」、あるいは「みんながやっているからやる」という基準だ。


今の会社は技術的難易度が上がり、かつリソースが限られているのにスペックの選択が出来ず、製品の出来が当初の80%程度のスペックに落ち着きそうで顧客納品スケジュールも綱渡りという状況を間近でみており、なおさら本書の主張がすんなり入っていきました。
もちろん何の弊害もなければ全部やっていいんでしょうが、スケジュールなりクオリティにリスクがあるなら選択して素早く行動するのが寛容だと思います。幸い典型的な日本企業と違いトップの決断のスピードが早く、その点はマシだと思っています。

最後にエッセンシャル思考の目的について、以下のように書かれていて、なるほどと思いました。
具体的なことはまだはっきりと言えませんが、家族の幸せのために人生の時間を尽くしたいとは思っています。

エッセンシャル思考の目的は、世間的な成功を手に入れることではない。人生に意味と目的を見いだし、本当に重要なことを成しとげることだ。将来自分の人生を振り返ったとき、どこにでもありそうな達成リストが並んでいるよりは、自分にとって本当に意味のあることをひとつ達成したと確信できるほうがいい。