牙を研げ

元々は佐藤優さんの講演の書き起こしのようです。最初に本題とは関係のない感想を書きます。
そもそも話し言葉のため、内容が平易ですが、それに加え論理的に話が組み立てられているので、内容がスッーと入っていきました。講演で話を組み立てて話すためには、話す内容に関して反芻して理解していることだけでなく、訓練が必要だなと思いました。

本書で述べられた中でなるほどと思った点をいくつか挙げます。

  • 『作戦要務令』*1と日本組織に根ずく独断専行

要するに日本の『作戦要務令』の特徴は、「うまくやれ」ということにあります。

外国(欧米、ロシア、イスラエル)では、独断専行ではなくて、明確な枠のマンデートを与えて、その中で行動させる。だから「うまくやれ」というのはあまりない。権限が非常にはっきりしていて、その中での裁量が与えられているというのが多いのです。

外務省でも独断専行で何かをやる人間というのは、社交的で、自分が所属する部局の外にも味方をもっている。人たらしだし、根回しが上手です。独断専行というのは結局のところ、何かをバイパスするということです。(略)
独断専行できる人間というのは、中堅だけれども、実は幹部クラスの見識があるといえます。独断専行が問題になるのは、権限と能力に乖離がある場合です。

日本と海外の組織の権限の違い、背景についてしっくりきました。
日本企業の場合、権限が明文化されてない割りに、裁量を求められていて、その中でうまく立ち回っている(上司に気に入られる)人が出世する理由がしっくりきました。

以下のようなポイントは日本人にはない考え方だなと感じました。

  1. 人生の様々な困難に遭遇しても、自分が死後選ばれる人間という確信があるから、乗り越えられる
  2. 穢れは取り除くことができないもの、例えば新年になった時に(いわば過去をリセットして)新しくなったという感覚はない

欧米では新年のお祝いはしないと聞きますが、その背景に後者に示すような宗教に基づく深層心理があるんでしょうね。

戦後の日本経済は自由主義ではなく、社会主義と言われます(私はその意見に同意です)が、以下がその説明としてシックリきました。

一生懸命働けば、それなりに見返りがある。国家もそんな極端な蓄積はしないし、企業の内部留保もさせない。利益を蓄積させず、銀行から借りさせるようにする。そうやって右肩上がり経済をつくっていた。社会主義革命を阻止するために、極端な貧困が起きないように、このような方法が取られたのです。

*1:いわば旧日本陸軍の中堅将校向けのマニュアル

運転免許記載事項変更

先週、再び諸々の都合で引越しをしました。

この3年で3回も引越しをしているため、段取りはなれていますが、やはり大変です。

引越業者のお兄さんに荷造が上手だと褒められてしまいました。過去に引越のアルバイトをやっていたのかと思われたようですが、実際はそうではなく何回も業者さんの段取りを見て要領を得たのだと思います。

今回業者から頂いた段ボールで梱包した荷物の整理は2日程度で終わりました。いつもよりも早く片付けができ、よかったです。

 

住所変更の手続きで一番印象に残ったのが運転免許の記載事項変更です。

先週の水曜の朝に近くの警察署に行ったのですが、5分程度で済むはずの処理が15分くらい要し、少し焦りました。

そもそも前回交付されてから3回目の引越しのため、裏の枠が足らず、シールで張り付けるのですが、そのプリンタ出力に戸惑われてました。

受付には年配の方しかおらず、彼らがトラブル対応で焦っている様を見て、最悪当日中に発行してもらえないかもと少し諦めていました。実際はプリンタの電源が入っていないだけの問題で、無事に発行してもらいました。先々週末に電源コードを抜いたことを忘れてしまっていただけのようでした。

 

ひとまず大体の手続きが完了しましたので、新生活が始められそうです。

プラネタリウム@かわさき宙と緑の科学館

川崎の生田緑地にあるプラネタリウムに行ってきました。

大平さんが作ったMEGASTAR-3が世界で唯一ある場所なのですが、近くに住んでいるうちに行っておきました。

午前中に入場券が完売するという口コミがありましたので、開館直後に10:30の券をゲットしました。実際は満員ということはなく、25%程度の客入りに見えました。団体客がいなければ、それなりに余裕があるように感じました。

開演までの間は、生田緑地の敷地内をぶらぶらしたり、科学館の展示を見たりして過ごしました。

 

プログラムは50分程度でした。説明は録画済みのナレーションではなく、学芸員さんだったので、手作り感がありました。

前半で主要な星座の説明で、後半が月食の説明でした。月食の仕組みをきちんと知ることができ、良かったと思います。何と言っても圧巻だったのが、MEGASTAR-3に投影された星空です。小さな星まで再現されていて感動しました。

最後にMEGASTAR-3本体の写真です。

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秒速5センチメートル

 

秒速5センチメートル [Blu-ray]

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もう10年以上の前に作品になるんですね。TV放映されていたので、映画館で見て以降、久々にみました。最終のラストの印象もあいまって、冬の寒い時期に見た記憶があります。
新海節が全開で、第1章の「桜花抄」と第2章の「コスモナウト」は片思いしている側のモノローグが全開でした。だからせりふ回しがまったくない「秒速5センチメートル」のインパクトが強かったようにも感じました(まあ山崎まさよしさんのMVという説もありますが)。桜の散る描写と相まって、儚さを感じました。


言うまでもないですが、新海作品の真骨頂である鉄道や星空など背景描写はきれいでした。
とはいえ、話をところどころ忘れていて、転校した後から話がはじっていたことや、ロケットの打ち上げシーンなどは忘れていました。今思えば、ロケットは後の「君の名は」につながる要素だと思ったり。

 

問題の最後のシーンですが、初見の際は彼女と再開できると思わせといて、電車が通り過ぎた後人影がない様は残酷に感じました。しかし主人公が笑顔だったので、それほど暗い気持ちにはなりませんでした。初恋に対してようやく吹っ切れたように見えたからです。自分の心境の変化があって、感じ方が変わったのかもしれません。
主人公の遠野くんに対してはいろいろ思うことはありますが、詳しいことは書かないでおきます。

作品単体の鑑賞後の煮え切らなさMAXな作品ですが、だからこそ後の「君の名は」のクライマックスでグッときたんだと思います。

メガソーラー

今日から実家に向かいました。

今年は寒さが厳しいためか、この時期にしては雪が結構積もってました。幸い日中は晴れていたため、移動の支障がなく助かりました。

ニュースで実家の近くにソーラーパネル群が設置されたと聞いていましたが、実際に見るとスケールが大きくて、びっくりしました。あたり一帯がソーラーパネルで川と勘違いするほどでした。

パネルには雪が積もっておらず、機能しているようです。

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近くには風力発電の風車が50機ほどあるようで、有効に土地が使われていて、いいことだと思いました。

第63回 東京大賞典

  • 大井10R D2000m G1

ダートの暮れの一戦は、これで引退となるコパノリッキーが鮮やかな逃げ切り勝ちで有終の美を飾りました。
スタートから先手を主張し、前傾ラップで逃げました。ペースは速いものの、道中は他馬に突かれることなく、気持ちよく逃げられたのが大きかったです。4コーナーでは他の騎手が必死に追う中、抜群の手応えで直線は突き放す一方でした。自分の形で競馬した時は本当に手が付けられないですね。
ちょうど1年前はどん底で能力の衰えを感じましたが、最近はスプリントで追い込んで2着したり、苦手のチャンピオンズカップで3着に入るなど、見事に立て直しに成功した感じです。また鞍上が手の内をしる田辺騎手に戻ったことも大きいですね。今日の圧勝劇も田辺騎手の手腕によるところが大きいと思います。
これでG1格を11勝したわけですが、繰り返しになりますが、6歳時に3勝積み重ねたことが大きいと思います。お疲れ様でした。個人的には芝のキタサンブラックもそうですが、逃げ先行でレースを支配できる馬が好きなので、引退は残念です(この馬の場合は、気分の問題があるため脆さも同居していますが)。

2着にはサウンドトゥルーが追い込んで入着しましたが、この馬の実力は出せたと思います。来年は手薄になりますので、衰えがなければ一線級で活躍できると思います。
3着以下は情けなかったです。来年のダート路線は1戦ごとに勝ち馬がコロコロ変わる気がします。フェブラリーSチャンピオンズカップを勝ったゴールドドリームも左回り専用機で、デムーロ騎手の手腕によるところが大きいので、王者という感じもしませんし。。

前日にJRAホープフルSが開催され、売り上げの心配もあったようですが、結果的には1戦あたりの売り上げのレコードを更新したようです。ipatの普及で地方の売り上げがすごいことになっているようです。

(updated on 30/Dec/2017)

Afternoon tea

人生で初めて高級ホテルのアフタヌーンティーに行ってきました。予約のタイミングは直前でしたが、たまたま空きがあったため、滑り込みで予約できました。

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場所はシャングリ・ラ ホテルの28Fでした。シャングリ・ラ ホテルに行くこと自体初めてでしたが、本当にラグジュアリーな感じでした。窓際の席でしたが、近くに高層ビルがあり、あまり景色を満喫できず。。とはいえ開放感はありました。

紅茶は飲み放題で、4種類ほど堪能しました。ポット一杯で1.5杯程度の分量でしたので、たくさんの種類を味わうことができました。

お菓子は最初このタワー分だけでしたが、後からパウンドケーキやスコーンなどが追加され、満腹になりました。朝ごはんを抜いていたのですが、全部食べ切れないとは思いませんでした。食事も紅茶も十分においしかったです。

当日は非常に混雑していましたが、店員さんも丁寧に対応してもらったと感じています。結構なお値段でしたが、いい思い出になりました。

(updated on 26/Dec/2017)

第62回 有馬記念

  • 中山11R 芝2500m G1

 

このレースで引退するキタサンブラックが勝ち、有終の美を収める形となりました。

 

レースとしては前半1000m時点で61.8でスムーズに逃げた時点でキタサンブラックの掲示板は固いなという印象でした。結果的に好スタートから先手を主張できたのが一番のポイントだったと思います。道中はペースを緩め、みんなが進出する3コーナー手前から加速して押し切るという勝ちパターンの展開に持ち込みました。今回は本調子に見えませんでしたが、それでも勝ち切れたのは自分の型をもっていることが大きいと思います。天皇賞・秋のようなまくりもできますが、先行できることで消耗が少なく済むんだなと感じました。
これで引退ですが、この3年間は王道路線で盛り上げてくれたと思います。今年に関しては、古馬中長距離G1を6戦して、4勝ですから、本当に立派だと思います。しかも5歳時にG1を4勝する馬はあまり記憶にありません。また競馬に興味がなさそうな人でも名前を知られていたので、すごいなと思います。

オーナーの北島さんも長い間馬主をされていましたが、クラシックはおろかG1勝ちに恵まれず、赤字だったと思います。本馬で初G1を取り、歴史に残る活躍を残し、報われた感じがしました。

 

他の有力馬も秋のG1戦線で消耗してきていたので、積極的にキタサンブラックを倒そうという陣営もなく、その点は物足りなかったです。一番フレッシュだったスワーヴリチャードは、直線で進路妨害してしまい、非常に残念でした。4着でしたが、斤量差と秋2戦目を考慮すると、物足りない結果です。
2着のクイーンズリングは近走の結果からは買えませんが、ルメール騎手が展開を読んでうまく立ち回ったこと、秋2戦の消耗の少なさが大きかったように思えます。

3着のシュヴァルグランは不利があったとはいえ、3着に入選しました。前走のジャパンカップがピークでおつりがどれほど残っているか心配でした。道中は前走とは違い消極的なレース運びでしたので、疲れがあるのかなと感じましたが、それでも3着まで追い上げていたことから、地力をつけているように見えました。来年以降はいつまでピーク能力が持続するかが問題な気がします。

 

 (updated on 26/Dec/2017)

第140回 中山大障害

  • 中山10R 芝4100m J・G1

結果的に障害王者のオジュウチョウサンが障害G1 4連勝を決めましたが、非常に見応えのあるレースでした。

アップトゥデイトが大逃げを打ち、オジュウチョウサンは最初は4番手を進みました。3コーナーの時点でも逃げ切れるほどの差がありましたが、オジュウチョウサンは徐々に差を詰めていきました。直線でもアップトゥデイトは粘りに粘って、残り30mほどで差し切った感じです。障害のレースでこんな際どい差し切りのレースはなかなか記憶がありません。
ひとえにアップトゥデイトが完璧な逃げを打ったことに尽きます。それを差し切ったオジュウチョウサンは当然すごいですし、鞍上の石神騎手も焦らずに乗ったことも素晴らしいと思います。しかもレコードのおまけ付きですから、言うことなしです。3着以外に大差をつけたわけですから、勝ち馬と2着のアップトゥデイトは賞賛されるべきだと思います。

オジュウチョウサンは、今日全体的に飛越が怪しかったですが、重心を低くして走るフォームは父のステイゴールドを彷彿とさせて、個人的に好きです。障害G1を4連勝するような馬は過去にいないと思いますし、こんな馬はなかなか出てこないと思います。

何より全馬完走したことが立派です。そしてそれを祝福するレース後の観客の拍手も暖かく、本当に素晴らしいレースでした。

第69回 朝日杯フューチュリティS

1番人気のダノンプレミアムが横綱相撲で圧勝しました。好スタートからレースセンスの良さを感じました。
残り400mほどで楽な手応えで先頭に立ち、川田騎手が気合いを入れたら、後続を突き放しました。最後は流す余裕があり、結果的に3馬身半差をつけました。本当に強いなと感じました。朝日杯で久々に強いレースをした馬を見た気がします。
しかもタイムも1.33.3(レースレコード)でしたから言うことなしです。

2番人気のタワーオブロンドンは最後ステルヴィオに差されてしまったところを見ると、1400mがベストで、3歳春までは1600mはG1でも勝ち負けできるかなという印象を持ちました。
この世代はワグネリアンなどディープ産駒が早い時期から活躍している印象(例年はダイワメジャー産駒などが勝ち上がっていて、年明けからディープ産駒の大物が台頭するケースが多い)です。
今年からG1に昇格したホープフルSがあるとはいえ、勝ち馬は無事に成長すれば来年のクラシック戦線の主役の一頭になると思っています。

1つ心配な点を挙げれば、ディープ産駒は消耗が激しく、長い間トップレベルを維持する産駒が少ないことです。ただ厩舎が新進気鋭の中内田厩舎なので、期待したいです。

(updated on 21/Dec/2017)