面倒な上司

昨日Book&Appsに掲載された記事がとても腑に落ちたので紹介します。

「他人にやり直しをさせること」が自分の仕事だと思っている、めんどくせえ人たち。 | Books&Apps

面倒な上司として、「指示はあいまいなのに、成果物にはやたらディティールを要求する」人が挙げられています。本文では、以下のような特徴だと説明しています。

  • あいまいで多義的な指示をする
  • まず相手に丸投げして、「なにか」を作ってもらい、それを見た感想を「指示」として伝える
  • ただの気分、思い付きだから指示は二転三転して一貫性がない
  • 「最初から具体的に指示してください」と切実に頼んでも、それをしてしまうと「やり直しさせる」という自分の仕事がなくなるので、当然拒否

本当に嫌だった上司もこの傾向がありました。しかもパワハラ気質ももっていて最悪でした。上記に挙げるような特性があてはまってるなと、思いながら読みました。
細かいことでいえば、今となっては非常にアホくさい話になりますが、彼の中ではPPTのフォーマットルールがあるはずなのに、レビューのときに細かくネチネチ指摘してきて、何度も嫌な気持ちになりました。
そんな対応を繰り返していると仕事が進まず、「仕事が遅い」と説教を受ける始末で最悪でした。論理的なとこがあり、定期的にネチネチと責められていました。

なんとなく彼のなかにぼんやりとしたゴールはもっていた気もしますが、なんか言語化能力が下手だったり、自分でゴールを出すと責任をとることを嫌なようにも見えたりして、案はいくつか出すこともありますが、自分でリードして問題解決するという感じには見えませんでした。
部下に考えさせて、自走させる方法を取っていました。短期的な単発の問題の対処ならば、その方法で問題なかったと思います。長期的な戦略は必要なく、技術力があれば解決できる問題ばかりだったからです。その上司は技術に対して具体的な知識などはそれほどない人だったこともあります。
しかしながら中長期的な一連の技術サポートをしていた時、当初のアプローチを続けていてもいつまで経っても出口が見えないことがありました。今となっては、そもそもアプローチが間違っていて、解決できないと見えない時点でcloseさせるべきだったと思います。そんなことは入社1-2年の自分には提言できず、「いつまで経っても終わらないな」とか「すっかりライフワークだな」とか揶揄されたり、圧力を受けまくったり、何度も嫌な気持ちになり、その仕事に対するモチベーションも低くなりました。

後で聞いた話ですが、彼が率いた他のプロジェクトでコンペに負けて打開策が見当たらない場合も、自分で本社などに取り合ったりせず、メンバーをネチネチ攻めるだけで、延々と進まない状況があったそうです。結局は担当マネージャーを変えて解決したそうで。。
本文にもありますが、「細かいダメ出しならどんな無能にもできる」は本当にその通りだと思います。

それに対してきちんとしたマネージャは、きちんと最終的なビジョンをもち、それをメンバーに示すことができる人だと考えています。自分で解決案が見えない場合は部下なり有識者に親身に相談して、一緒に解決案を相談するものいいアプローチだと思います。いずれにせよ、メンバーのアウトプットの細かい点を気にせず、最終的な方向に向かって進めるように誘導、推進できる人は信用されるケースが多い気がしています。
プロジェクトの方向性が間違っていた場合、それを止めるなり適切な方向にリードできる人が確かなマネージャかなと思っています。部下を責めるだけで自分で直接手を下せないなら、そんな人は要らないですし、邪魔でしかありません。