無能の連鎖

最近読んだ「エッセンシャル思考」という本の中で、非常に腑に落ちた言葉がありましたので紹介します。

非エッセンシャル思考のリーダーは、これといった基準もないままに人をどんどん雇い入れる。その結果、駄目な部下の管理や教育に多大な時間をとられてしまう。
会社が成長しているなら、手当たり次第に人を増やせばいいと言う人もいる。しかし現実のコストを考えると、間違った人材を雇うよりは人が足りないほうがずっとましだ。間違った人材をあまりに多く雇ってしまうと、ガイ・カワサキの言う「無能の連鎖」が起こる。駄目な社員が駄目な社員を呼び、かつては優秀だった会社がすっかり落ちぶれてしまう。

今の会社は立ち上げ時期ということも相まってか少数精鋭というメンバーでした。転職エージェントの力をあまり借りず知人で集めていました。その頃は楽しく製品開発ができました。
しかし製品開発が軌道に乗ってからは本社から規模を2倍、3倍に増やすように要求されるようになりました。人員を増やすことに主眼が置かれるようにぬってからは、微妙なメンバー(コミュニケーション能力が欠如している人たちや、技術力が低いにも関わらず素直でなく成長の見込みのない人たち、仕事の対価に見合わない高級取りなどなど)でも採用されるようになりました。1人2人増えるうちに、そういう人たちが少数派とはいえない状況になり、開発レベルが落ちているように見えるグループも現れるほどでした。挙げ句の果てには技術派遣を使って、そこから正社員を引き抜く(普通はダメです)など無茶苦茶な方法で社員を増やしていて目に余る状況です。
まさにガイ・カワサキ氏の言っている「いい加減に人を増やす」状況を体現していて残念です。